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86―エイティシックス― (電撃文庫)

86―エイティシックス― (電撃文庫)

安里 アサト, しらび, and I-IV

KADOKAWA / 2025-09-10

累計読者数5
平均ハイライト数 5.8件/人
推定読了時間 約4時間20分
star総合評価 25/100
start序盤集中型
check_circle推定完走率 10%

この本について

仕事でも日常でも、知らないうちに「自分は正しい側にいる」と思い込んでしまう瞬間ってありますよね。悪意があるわけじゃないのに、気づけば誰かを分類して、距離を置いてしまっている。その状態にうっすらモヤモヤしている人には、『86―エイティシックス―』の描く世界が妙に刺さるんじゃないかと思います。 この物語の中で強烈なのは、罪を自覚しない社会の“平穏さ”です。首都のメインストリートは戦時下とは思えないほど美しいし、無人機だと思い込んでいる兵器の中には、生身の“誰か”がいる。それに気づかない、というより「気づこうとしない」空気があまりにも自分の日常と地続きに感じて、読んでいて胸がざわつきました。差別や分断というと遠い話に見えるけれど、そこで起きているのは、見たいものだけを見る態度が極端に進んだ姿なんですよね。 そしてもう一つ、印象的なのはレーナの存在です。特権の中で育った彼女が、制度の“正しさ”と自分の感覚のズレに徐々に向き合っていく過程が、こちらの思考を勝手に引きずり出してくる。何かを変えようとするって、勇ましい行為というより、まず自分の足元の違和感をちゃんと見ることなんだな、としみじみ感じました。 綺麗ごとではなく、現実的な温度で「社会の構造の中で自分はどう振る舞いたいか」を考えたい人に刺さる一冊だと思います。読後に何かが劇的に変わるわけじゃないけれど、自分の見ている世界を少しだけ別角度から照らしてくれる、そんな読み味でした。

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ハイライト密度

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書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more

出版社による紹介

ギアーデ連邦共和国。そこは日々、旧ギアーデ帝国が開発した無人兵器〈レギオン〉による侵略を受けていた。しかしその攻撃に対し「我ら、世界に誇る正義たらん」の国是のもと、多大な犠牲を払いながらも周辺国に時に手を差し伸べ、時に手を取り、その脅威を退けていたのだった。 そう——あの日までは。 全戦線の同時崩壊から間もなく、前線の全兵に告げられた後退禁止の命令と後背に敷設された地雷原。征路を〈レギオン〉に、退路を人の悪意に鎖される在り様は“第86区”と呼ばれた戦場と何一つ変わらなかった。いち早く事態を察知したシンたち機動打撃群は、首都に“軟禁”されているレーナたちの支援のもと、リュストカマー基地を本拠に防衛線を構築。かつての轍は踏むまいと奮戦を続け、きたる〈大君主〉作戦実行の時に向けて、希望の火を灯し続ける。しかし苛烈な猛攻の末、ついに〈レギオン〉の魔の手がシンに及び、機動打撃群はかつてない危機を迎える——! Ep.14『ペイント・イット・ブラック』 “悪意で塗りつぶされていく戦場で、俺たちが戦うべき真の敵は——”

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