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逃亡刑事

逃亡刑事

中山 七里

PHP研究所 / 2020-06-18

累計読者数3
平均ハイライト数 1.3件/人
推定読了時間 約4時間38分
star総合評価 34/100
boltライト読書型
check_circle推定完走率 31%

この本について

人を「味方か敵か」で雑に分けてしまいたくなる瞬間って、日常にもけっこうありますよね。職場でのあの人の態度に振り回されたり、誰かの一言で急に距離を置きたくなったり。でも、白黒つけようとするほど状況はややこしくなるし、自分の気持ちも疲れていく。そんなモヤモヤを抱えているときに『逃亡刑事』を読むと、少しだけ視界が広がる感覚がありました。 この物語には、暴力や理不尽が当たり前になってしまった環境に置かれた子どもが出てきます。そこで描かれるのは、単純な善悪で割り切れない人間の姿です。たとえば「人にはいくつもの顔があって、その都度変わっていく」というセリフ。これが物語の中では重たい現実と共に出てくるので、きれいごとではなく、状況にねじれたままの人間の複雑さとして響いてきます。誰かを断罪する代わりに、いったん立ち止まって考える余白が生まれる感じです。 そしてもう一つ、子どもが大人の理不尽にどう対処しているのかが丁寧に描かれていて、自分が忘れかけていた「怖さ」や「見て見ぬふりをしてしまう弱さ」にも気づかされます。正義感とか優しさを語る前に、人間の行動は環境によっていくらでも歪むという現実。その視点があるだけで、日常の苛立ちの扱い方が少し変わります。 人間関係を白黒つけすぎて苦しくなっている人に静かに刺さる本だと思います。

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書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more

出版社による紹介

県警内部、全員敵!? 「どんでん返しの帝王」が贈る、息をもつかせぬノンストップ・ミステリー。単独で麻薬密売ルートを探っていた刑事が、銃で殺された。千葉県警刑事部捜査一課の高頭班が捜査にあたるが、事件の真相を知った警部・高頭冴子は真犯人に陥れられ、警官殺しの濡れ衣を着せられる。自分の無実を証明できるのは、事件の目撃者である八歳の少年のみ。少年ともども警察組織に追われることになった冴子が逃げ込んだ場所とは!? そして彼女に反撃の手段はあるのか!? 息をもつかせぬノンストップ・ミステリー。 【PHP研究所】
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