
不協和音 京都、刑事と検事の事件手帳 (PHP文芸文庫)
大門 剛明
PHP研究所 / 2016-03-07
累計読者数3
平均ハイライト数 1件/人
推定読了時間 約3時間17分
star総合評価 35/100
boltライト読書型
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この本について
人と話していて、ちょっとした一言に妙な温度差を感じることってありませんか。相手は軽く言ったつもりでも、こちらには刺さったり、逆にこちらの正しさが伝わらなくて空回りしたり。あの微妙なズレが積み重なると、何が正しいのかより「どう向き合うか」が分からなくなってきます。 この作品で印象的なのは、読者の方が保存されていた「馬鹿にしたような笑い」の場面に象徴される、人と人の価値観の衝突です。刑事と検事という立場の違う二人が、同じ事件を前にしながら、見ているものも、信じている筋もまったく揃わない。その不一致がただの対立として描かれるのではなく、読み進めるほどに「正しさの幅」を考えさせられます。正論で押しても人は動かないし、正義のために動いても誰かを傷つけてしまう。そんな現場の空気が、決めつけをせずに伝わってきます。 特に、相手の態度にモヤッとしやすい人や、仕事で異なる価値観の相手と組まざるを得ない状況にいる人には、静かに効いてきます。事件ものとしても読めますが、それ以上に「どう折り合いをつけて関わるか」を考えるきっかけになる一冊だと思います。
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書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more
出版社による紹介
兄・炎の刑事vs弟・氷の検事。土壇場で自白を覆す容疑者。伝説のスリの意外な正体。同時に発生する銀行強盗と誘拐事件。実直な警官の無謀な追走。放火魔の供述に秘められた真相……。刑事だった父は、本当に冤罪を生んだのか——。京都府警捜査一課の川上祐介は、妻を殺したと自白しながら、黙秘に転じた被疑者に手を焼いていた。そこへ、京都地検から「不起訴」の連絡が届く。それを決めた担当検事は、父が違法捜査を疑われて失職した際に別の家の養子となった弟の真佐人だった。不起訴に怒る祐介に、真佐人は意外な一言を返す。刑事と検事、それぞれの信念がぶつかり合う連作ミステリー。 【PHP研究所】
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