ヨムナビ
瑠璃の雫 (角川文庫)

瑠璃の雫 (角川文庫)

伊岡 瞬

KADOKAWA / 2011-07

累計読者数4
平均ハイライト数 1.3件/人
推定読了時間 約6時間14分
star総合評価 39/100
boltライト読書型
check_circle推定完走率 63%

この本について

なんとなく胸のどこかに「許せないもの」を抱えたまま日常を続けてしまう時ってありますよね。表向きは普通に過ごしていても、昔の出来事や誰かの言葉がふと頭をよぎって、前に進みづらくなる。かといって、簡単に割り切れるほど強くもない。その間で揺れてしまう感じ、僕もよくあります。 『瑠璃の雫』を読んで、まず心をつかまれたのは、あの夏の空気の描写でした。商店街を抜けて、線路沿いを子どもが歩く音、聞き分けられないほど重なる蝉の声。その静かな場面の奥に、登場人物の「まだ形にならない感情」がじわっと滲む。この本は、劇的な事件で感情を動かすというより、日常の少しの音や温度を通して、人が抱える罪や赦しの問題をそっと浮かび上がらせてくれるんです。 特に、読者が抜き出した「われらに罪をなすものを…」の一節に反応している人は、たぶん誰かへの怒りよりも、自分の中に抱えてきたわだかまりをどう扱えばいいのか、その難しさに共感しているんじゃないかと思います。登場人物たちの選択は決して綺麗ごとではなく、現実の私たちと同じように揺れ続けます。それが逆に、自分の気持ちを急かさずに見つめる余白をくれるんですよね。 身近な風景の中で、言葉にできない感情と向き合いたい人に刺さる物語だと思います。

この本に似ている本

すべて見る arrow_right_alt

伊岡 瞬の他の作品

すべて見る arrow_right_alt
書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more

出版社による紹介

母と弟の3人で暮らす小学6年生の杉原美緒。母はアルコールに依存し、親類に引き取られた美緒は心を閉ざしていく。そんな折、元検事の永瀬丈太郎という初老の男と出会う。美緒は永瀬の人柄に心を開いていくが、彼はひとり娘を誘拐されており、大きな心の傷を抱えていた。数年後、美緒は事件を調べ始め、余りにも哀しい真実を知る――。家族とは何か。赦しとは何か。今最も注目を受ける気鋭が贈る、感涙のミステリ巨編!
library_books似た本をもっと見るmap書籍マップで探すroute読書パスガイドauto_awesomeAI診断で次の1冊を探す

読んだ内容を、もう忘れない。

BookNotion Zなら、Kindleのハイライトを自動で保存・整理。Notionにエクスポートして、いつでも振り返れます。

無料ではじめる

クレジットカード不要