
絶叫 (光文社文庫)
葉真中 顕
新潮社 / 2004-02-01
累計読者数8
平均ハイライト数 4.8件/人
推定読了時間 約3時間59分
star総合評価 48/100
trending_up後半加速型
check_circle推定完走率 45%
この本について
生きていると、自分の足元がどれだけ脆いのか、ふとした瞬間に気づいてしまうことがあります。仕事が傾いたときの焦りとか、人間関係の温度差とか、「これって私の選択の結果なんだっけ?」と分からなくなる感じ。踏ん張りたくても、そもそも何を信じて立っていたのか曖昧になっていくあの感覚です。 『絶叫』を読んでいて思ったのは、この物語が「不安を解消してくれる」という種類の本ではなく、むしろ私たちが普段見ないようにしている“揺らぎそのもの”を真正面から描いているということでした。世界は自然現象みたいに理不尽で、家族もお金も幸せも、思っていたよりはるかに脆い。でもその一方で、何も決まっていないからこそ選べるし、生き方を変える余白が残っている、という視点も差し出してきます。私自身、この「選べないからこそ選べる」という逆説に少し救われました。 自分の境遇や環境を“自分が選んだ結果”と無理に整理しようとしてしんどくなる人、あるいは幸不幸の境界を言葉で固めようとして余計に苦しくなる人には、とくに刺さると思います。綺麗ごとでも希望論でもないのに、読み終えると、ほんの少しだけ呼吸がしやすくなるような本です。
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出版社による紹介
「NIGHT PROWLER(夜、うろつく者)」と記された小さな紙片を、口の中に押し込まれ、次々と殺害される若い女。残酷な無差別殺人事件の陰には、カルトなホラー・ゲームに登場するヴァーチャルな怪物が――。暗鬱の「絶叫城」に展開する表題作ほか、「黒鳥亭」「壺中庵」「月宮殿」「雪華楼」「紅雨荘」と、底知れぬ恐怖を孕んで闇に聳える六つの迷宮の謎に、火村とアリスのコンビが挑む。
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