
不平等を考える ──政治理論入門 (ちくま新書)
齋藤純一
この本について
社会保障や不平等の話って、日常でふとモヤッとするのに、いざ言語化しようとすると途端に手が止まることが多いです。自分の感じている違和感が、制度のどこに由来しているのか。そもそも「平等に扱われる」ってどういう状態なのか。そのあたりを整理できずに、ニュースを見るたびにざらつきだけ残る…そんな感覚、けっこうあると思います。 齋藤純一さんの『不平等を考える』は、そのモヤモヤにゆっくり手を添えてくれる本でした。たとえば、就労自立を前提にした社会の前提そのものが行き詰まりつつあること。社会保障を「事後的な救済」ではなく、そもそも排除を起こしにくい生活条件の構築として捉え直す視点。あるいは、個人としての合理性だけでなく、市民としての「道理性」で考えるという発想。こうした考えが入ってくると、自分が日頃抱えていた違和感の位置がようやく見えてくる感じがします。 この本の良さは、理論の説明だけではなく、「私たちがどう関わり合う社会をつくるのか」という距離で語られているところ。連帯をナショナリズムに頼らず、制度への信頼と実効性からつくるという議論も、現実の政治参加の迷いと地続きです。自分も一市民として何を判断すればいいのか、少し足場が固まる感覚がありました。 制度や社会保障の議論に置き去りにされている気がする人、あるいは「平等」という言葉の輪郭を具体的に知りたい人に、とても刺さると思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの26%が集中しています。
読書の順序
この本に似ている本
すべて見る arrow_right_alt
平等について、いま話したいこと
トマ ピケティ, マイケル サンデル, and 岡本 麻左子

平等とは何か 運、格差、能力主義を問いなおす (中公新書)
田中将人

今を生きる思想 ジョン・ロールズ 誰もが「生きづらくない社会」へ (講談社現代新書100)
玉手慎太郎

「最前線の映画」を読む Vol.3 それでも映画は「格差」を描く(インターナショナル新書) (集英社インターナショナル)
町山智浩

若者よ選挙に行くより独立国を作ろう ; 成田悠輔切り抜き本
メルクマール
読んだ内容を、もう忘れない。
BookNotion Zなら、Kindleのハイライトを自動で保存・整理。Notionにエクスポートして、いつでも振り返れます。
クレジットカード不要