
稼げる農業
日経ビジネス
日経BP / 2017-05-11
この本について
農業の話題って、どうしても「制度が複雑」「規模を広げても儲からない」「技術投資の判断がむずかしい」みたいな悩みにぶつかりがちです。現場で頑張っている人ほど、どこから手をつけていいのか分からなくなる瞬間があると思います。僕自身も、農業の未来を俯瞰したいのに、個別の課題が細かく絡み合って見えなくなることが多いです。 『稼げる農業』は、そういうモヤモヤを一度ほどいてくれる本でした。スマート農業やICTの話も出てきますが、単なる最新技術紹介ではなく「なぜそれが必要になるのか」まで地に足がついています。例えば、農地が分散して規模拡大が収益につながりにくい日本の構造的な事情や、地産地消が根付きにくい消費者意識の話。輸出を強化したくても制度が生産意欲を削いでしまう現状。そして、6次産業化は“全部自分でやる”ことではなく、連携をどうつくるかが本質だという指摘。どれも現場の悩みと直結していて、読んでいると目線が自然と変わっていく感覚があります。 特に、読者の方が抜粋していた「輸出体制を共同で整える必要性」や「ICT投資が若い人材を呼ぶ」という部分からは、技術そのものではなく、仕組みや人の動き方まで含めて“稼げる構造”をつくる視点に惹かれたのだろうと感じました。日本農業の弱点をただ嘆くのではなく、どこから改善できるかを冷静に提示してくれるところが、他の本とは違うところです。 農業の方向性に悩んでいて、個別論ではなく「全体の構造を理解したい」人には特に刺さると思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第4章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの22%が集中しています。
読書の順序
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