
外資系アナリストが本当に使っている ファンダメンタル分析の手法と実例
松下敏之 and 高田裕
プチ・レトル / 2017-07-05
この本について
株を調べていると、「この数字ってどこまで信用していいんだろう」「そもそも自分の見立てが合っているのかさえ怪しい…」みたいなモヤモヤがつきまといます。僕も同じで、バリュエーションって結局“正解がない”世界なんだよなと思うほど、判断の軸がぶれる瞬間がよくあります。 この本が助けてくれたのは、派手な必殺技ではなく、「どこまでが自分の理解で、どこからが不確実なのか」を切り分ける姿勢そのものでした。株価が割安に見えた時も、なぜ市場がそう判断しているのかを一度立ち止まって考えるプロセスが自然と身につく感じがあります。また、PERや資本コストを扱う時の“現実的な落としどころ”が多く、たとえば株主資本コストは一旦8%を軸に調整するとか、永久成長率よりPERを使うほうがマシだという、本音ベースの基準が意外と腹落ちしました。DCFでもDDMでも結論は大きく変わらない、という温度感も気負いを減らしてくれます。 読み進めるうちに、完璧な予測を目指すのではなく、自分なりの再現性をどう積み上げるかに自然と意識が向いていきます。市場規模の捉え方や、非事業性キャッシュの扱いなど、細かい論点の整理も地味に効きました。数字に強くなりたいというより、「自分の判断のどこがズレているのかを検証できるようになりたい」という人にはかなり向いています。 投資の精度を上げたいけれど、机上の理論だけでは動けなくなるタイプの人に刺さる一冊だと思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第2章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの29%が集中しています。
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