
皮膚は「心」を持っていた!
山口 創
青春出版社 / 2017-08
この本について
人間関係がしんどいときって、「気をつかっているはずなのに距離が縮まらない」とか、「言葉ではうまくやれてるのに、なぜか安心できない」といったモヤモヤが残ったりしますよね。自分でも理由がよく分からなくて、余計に疲れてしまうこともあります。 この本を読んで驚いたのは、そういう “説明しにくい感覚” に、皮膚というめちゃくちゃ現実的な入口があったことです。たとえば、顔に触れられた時のほうが落ち着くのは、顔に特定の触覚線維が多いからだとか、触れ合ってからしばらく時間がたたないとオキシトシンが出てこないとか、思い当たる経験と神経の仕組みがつながっていく感覚がありました。人との距離の詰まらなさを「性格の問題」で片づけなくていいのかもしれない、と少し肩の力が抜けます。 もうひとつ刺さったのは、目で見えていなくても、皮膚が色や温度や安心感を拾っているという話です。自分の気分がなぜか乱れる日や、人と会うと疲れやすい日の理由に、こうした身体の反応が関わっているのだと思うと、無理に気合いで乗り切ろうとしなくていいんだな、と視点が変わりました。 言葉よりも触覚のほうが信頼を伝えやすい、と聞くと、誰かとの関係がぎこちなくなる理由にも、ほんの少し説明がつきます。触れ合いが苦手でも、仕組みを知ることで「じゃあどう距離を取ろうか」と考え直せる余白が生まれます。 人付き合いに正解が見えず、でももう少し穏やかに関わりたい人に刺さる本だと思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第3章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの27%が集中しています。
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