
カラマーゾフの兄弟 完全版
ドストエフスキー, 上妻純一郎, and 米川正夫
千歳出版
累計読者数6
平均ハイライト数 45.2件/人
推定読了時間 約20時間49分
star総合評価 61/100
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この本について
人と関わるたびに「自分の中の醜さ」を見てしまったり、社会の正しさとか自由とか、考え始めると着地点がなくてしんどくなる時があります。誰が悪いとかじゃなくて、人間ってそもそも複雑すぎるんじゃ…と思うあの感じです。 カラマーゾフの兄弟を読むと、そのモヤモヤに少しだけ形がつきます。たとえば、人間の残酷さを「動物以下」と切り捨てるのではなく、極端な矛盾を抱えた存在としてまるごと見る視点。自由を欲望の解放と取り違えて空っぽになっていく姿への静かな警告。あるいは、他人との距離を広げ続けて自分だけに頼るようになると、むしろ無力になっていくという指摘。どれも劇的な答えじゃないし、読む側の痛いところも容赦なく突いてきますが、そのぶん現実に置き換えやすいんですよね。 ぼく自身、他人に正しく接したいと思いながら気むずかしさが出てしまったり、逆に「穢れに浸ってる方が気楽だ」という気分になる日もあります。そんな振れ幅ごと自分なんだと理解できると、少し肩の力が抜けます。この本は、そういう揺らぎを前提にしたまま人を見る視点をゆっくり育ててくれます。 どこかで「人間って何なんだろう」と立ち止まってしまった人に刺さる一冊です。
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出版社による紹介
粗野で暴力的、淫蕩の限りを尽くす父親フョードル・カラマーゾフと3人の兄弟をめぐる濃厚な人間ドラマ。ドストエフスキーの最高傑作の一つであり、『罪と罰』『白痴』『悪霊』『未成年』とともにドストエフスキー五大長編と称される世界文学屈指の名作にして問題作。往年のロシア文学者中山省三郎の読みやすい名訳を上・中・下巻セットで合本した完全版。
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