
正義の教室
飲茶
河出書房新社 / 2019-06-19
この本について
ときどき、自分の「正しさ」に自信が持てなくなることがあります。仕事でも人間関係でも、相手の立場によって意見が180度変わったりして、「結局、正義って何なんだろう…」と手が止まるあの感じ。僕もけっこう長くこのモヤモヤを抱えていて、何が正しいかよりも「自分がどんな基準で判断しているのか」が分からないまま動いていた気がします。 『正義の教室』が効いたのは、ここを少し整理してくれたところでした。たとえば、正義の判断基準を「平等・自由・宗教(道徳)」の三つに割り切ってくれるおかげで、自分がどの基準に反応しているのかが見えやすくなります。ニュースにイライラした理由も、職場での違和感も、「あ、今の自分は自由を優先してるのか」とラベルが貼れるだけで落ち着きました。それから、功利主義や自由主義を“きれいごと”としてではなく、「誰かを強制する/しない」という現実的な線で理解できるようになったのも大きいです。抽象論じゃなく、実際の行動に影響する形で腑に落ちるんですよね。 さらに、ニーチェや構造主義の話を通して、「自分が正しいと思い込んでいる基準って、社会の構造に作られてるだけかもしれない」という視点が加わります。ここまでくると、正義を振りかざすより、自分の思考の癖を慎重に扱えるようになる。僕にとってはその変化がいちばんありがたかったです。 自分の“判断の軸”を持ちたいけれど、単純な答えよりも整理された視点がほしい人には、とても相性がいい本だと思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第9章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの19%が集中しています。
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