
伝わるしくみ
山本高史
マガジンハウス / 2018-09-27
この本について
人に何かを伝えるたびに、「あれ、思ってたのと違う受け取られ方されたな…」と落ち込むことがあります。仕事の報告でも、気心の知れた相手との会話でも、こちらはちゃんと説明したつもりなのに、相手の反応がズレる。自分の言語化力が弱いのか、相手との相性なのか、よくわからないままモヤモヤが残るんですよね。 『伝わるしくみ』を読んで感じたのは、伝わらなさには運や相性ではなく、ちゃんと原因があるという安心感でした。特に響いたのは「受け手を理解していない」という指摘で、言葉は必ず“送り手→受け手”という構造を持ち、提案として作用するという考え方。たとえば同じ言葉でも、会議室のその人と、昨日のその人では感じる“得”が変わる。だから伝えたい内容より前に、相手の状況や尺度を推定する作業が必要になる。これに気づくだけでも、自分の言葉の組み立て方がだいぶ変わりました。 もう一つ大事だったのは、「受け手は自分がトクすると感じるかどうかで同意を決める」という視点です。といっても迎合しろという話ではなく、相手が何を“言ってほしい”と思っているのかを推測する姿勢を持つこと。そのためには、自分の中の知識や経験のストックがものを言う。言葉が機械のように作用するという考えは少し冷静すぎる感じもしますが、むしろそのくらい割り切ったほうが日常のコミュニケーションは扱いやすくなるのかもしれません。 仕事で説明に苦労している人や、会話のズレに疲れている人には特に刺さる本だと思います。
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多くの読者は第2章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの34%が集中しています。
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