
官僚の掟 競争なき「特権階級」の実態 (朝日新書)
佐藤 優
株式会社朝日新聞出版 / 2018-11-13
この本について
政治や行政に対して「なんだかモヤモヤするけど、どう距離を取ればいいのか分からない」という感覚、僕自身ずっと抱えています。ニュースを見ても、すぐに判断できるほど詳しくないし、でも「なんかおかしくない?」と思う場面にはよく出会う。そんなとき、この本の中のいくつかの視点が、自分の立ち位置を少しだけ整理してくれました。 一つは、官僚の世界が「合理」ではなく、人間の情念や上下関係で回っているという描き方です。部下にとっての“親分”が誰かで道が決まり、組織の流動性が低いからローカルな文化が温存される。僕らが外から見て「なんでそんな判断になるの?」と感じる背景が、構造として理解できると、政治ニュースの読み方がかなり変わります。 もう一つ刺さったのは、新自由主義が人の承認欲求を使って「タダで働かせる」仕組みを生むという話。居酒屋のやりがい搾取やレビュー文化までつながる指摘は、自分の日常にも関係していて、思わず手を止めました。社会の中で、自分がどんな構造に巻き込まれているのかを点ではなく線で見られるようになります。 そして何より、官僚や政治家の批判に終始するのではなく、「なぜ国民の無関心や疲弊が彼らを強くさせてしまったのか」という視点があることで、僕ら自身の立ち位置も問われます。怒りや諦めだけでは動けないときに、この距離感はちょうどよかったです。 政治や行政を「分からないまま放置してきた気がする」と感じている人に静かに刺さる本です。
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ハイライト密度
多くの読者は第2章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの20%が集中しています。
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