
いまさら翼といわれても 「古典部」シリーズ (角川文庫)
米澤 穂信
累計読者数4
平均ハイライト数 4.3件/人
star総合評価 55/100
trending_up後半加速型
check_circle推定完走率 90%
この本について
人に頼まれると断れないまま、気づけば自分だけ残業していたり、班の仕事を“なんとなく”引き受けてしまったり。そういう場面で後味の悪さだけが残ると、「自分が悪いのか、相手が鈍感なのか」がわからなくなることがあります。僕自身も、善意と都合よく使われることの境界がいつも曖昧で、よく迷います。 『いまさら翼といわれても』の抜粋を見ていると、まさにその曖昧さの中で揺れる登場人物たちの息づかいが伝わってきます。頼られやすい人の苦さや、勝ちにこだわっていた誰かが価値観を変えていく瞬間、人に優しくすることと甘く見られることの違いに気づく痛み。物語は事件をほどきながら進みますが、根っこには「人との距離の取り方に悩む自分」がそのまま重なる場面がいくつもあります。 特に刺さるのは、引き受けすぎる自分を変えようとする決意や、相手が“お互い様”と思ってくれるとは限らないという現実を静かに受け止めるところです。物語として楽しめるのはもちろん、「こういうとき無理に背負わなくていいんだ」とか、「休むことにも期限や条件があるんだな」といった、ちょっとした視点の変化が自然に積み上がっていきます。 人間関係で消耗しがちな人、特に“頼られ体質”のまま大人になってしまった人には、かなり刺さるはずです。物語という形をしていても、読後にふっと力が抜けるような気づきが残る一冊でした。
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多くの読者は第8章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの50%が集中しています。
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