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香君1 西から来た少女 香君・文庫版 (文春文庫)

香君1 西から来た少女 香君・文庫版 (文春文庫)

上橋 菜穂子

累計読者数4
平均ハイライト数 1.8件/人
star総合評価 46/100
boltライト読書型
check_circle推定完走率 75%

この本について

最近、人との距離感に迷うことが増えました。頼りたいけれど頼りすぎるのは違う気もするし、かといって自分ひとりで踏ん張っていると、どこか乾いたような気持ちになる。そんな揺れの中で、この物語の抜粋に触れたとき、少しだけ肩の力が抜けました。 一本だけ陽を浴びて立つ木のたとえは、「強そうに見える人ほど孤立していることがある」という、言われてみれば当たり前なのに見落としがちな視点をくれます。自分の弱さを隠して立ち続けようとすると、気づけば周りとのつながりが細くなっていく。そういう状態に心当たりがある人には、深く刺さるはずです。また、弱い者に手を差し伸べる意味を丁寧に描いている場面は、「支える側も支えられている」という感覚を思い出させてくれます。善意とか正義という大きな話ではなく、日々の小さな関わりの積み重ねが人を守っている、そんな当たり前を静かに示してくれるところが、この作品の強さだと思います。 物語としての厚みはもちろんありますが、読んでいると自分のふるまいや人との距離をそっと見直すきっかけが生まれる。強くあろうとしすぎる人、あるいは誰にも頼れずにいる人にとって、現実に戻ったあともじわっと効いてくる一冊です。

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