
大人の週末起業
藤井孝一
クロスメディア・パブリッシング(インプレス) / 2019-05-31
この本について
仕事は嫌いじゃないけれど、このまま定年まで走り切るのかと言われると、自分でもよく分からない。かと言って、急に起業なんて大げさだし、やりたいことも明確じゃない。そんなモヤモヤを抱えたまま日々が流れていく感覚、けっこう普通なんだと思います。僕も同じで、「結局、自分は何を軸にして動けばいいんだろう」と立ち止まることがよくあります。 『大人の週末起業』が面白いのは、外の世界に“正解”を探しに行く前に、まず自分の中に残っているものを拾いにいこう、という落ち着いた視点をくれるところです。幼少期や学生時代の記憶に、意外と“本気でやりたいこと”の種が残っているという話は、自分の棚卸しを雑にスルーしていた人ほど刺さると思います。また、本業で感じている不満や「もっとこうした方がいいのに」という問題意識が、そのまま週末起業のネタになるという指摘も、現実的で無理がありません。外に飛び出すより前に、今の自分の経験を編集し直すところから始めていいんだ、と思わせてくれます。 さらに、この本は「長く働かざるをえない時代に備える」という視点が一貫しています。貯金だけに頼れない前提で、どう自分を守りながら稼ぎ続けるか。気合や根性ではもう乗り切れない年齢になったとき、何を武器にしていくのか。その現実を避けずに語ってくれるのがかえって安心でした。 今の会社での問題意識を無視できなくなってきた人、あるいは「自分の強みって本当にこれでいいのか」と立ち止まっている人には、とても相性がいい一冊だと思います。僕自身、読みながら“やりたいこと探し”を外側に求めすぎていたことに気づかされました。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第7章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの21%が集中しています。
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