
孤独こそ最高の老後 (SB新書)
松原 惇子
SBクリエイティブ / 2019-07-05
この本について
老後のことを考えるとき、いちばん最初に出てくるのって「お金」と「健康」と、あと言葉にしづらい「この先ずっとひとりで大丈夫かな」という感覚じゃないでしょうか。誰かといれば安心な気もするけれど、実際は人間関係のしがらみで疲れてしまうこともあるし、ひとりでいるのが気楽な瞬間も確かにある。でもその気楽さを「これでいいのか」と自分で打ち消してしまう。僕自身、その往復をずっとやってきました。 『孤独こそ最高の老後』が面白いのは、この揺れを「どちらが正しいか」で整理しないところです。著者が出会ったオランダの高齢者や、日本でひとりで歳を重ねてきた人たちが、孤独をネガティブにもポジティブにもせず、ただ生活の一部として扱っている姿が淡々と描かれています。例えば、病気のときほど誰にも気を遣わずに済むのがありがたいことだったり、深夜に好きなタイミングで散歩に出られる自由だったり。老後の不安を「解消する」よりも、視点が自然にずれていく感じに近いです。 もうひとつ、この本が効くのは「家族だから分かり合えるはず」という思い込みをそっと外してくれるところ。兄弟や配偶者との距離感、介護の役割、退職後の夫婦関係など、きれいごとではなく現実寄りの話が多くて、読んでいると「そういう老後も普通にあるのか」と肩の力が抜けます。孤独を前提にしても、人と関わる余白はちゃんと残るんだなと感じました。 「このまま歳を重ねるのがなんとなく不安だけど、誰かに依存する未来も想像しづらい」という人には特に刺さると思います。孤独を“克服するもの”ではなく、“扱い方を覚えるもの”として見せてくれる一冊でした。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第7章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの27%が集中しています。
読書の順序
この本に似ている本
すべて見る arrow_right_alt書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more
出版社による紹介
読んだ内容を、もう忘れない。
BookNotion Zなら、Kindleのハイライトを自動で保存・整理。Notionにエクスポートして、いつでも振り返れます。
クレジットカード不要




