
モテとか愛され以外の恋愛のすべて (文庫ぎんが堂)
桃山商事
イースト・プレス / 2019-06-20
この本について
恋愛って、正解があるようで実際は「これって普通?」「私だけ変なのかな?」みたいな小さな違和感の積み重ねで悩むことが多い気がします。相手のちょっとした癖にイラッとしたり、お金まわりの価値観で言葉にしづらいもやもやを抱えたり、ケンカの場面で自分でもよく分からない感情が出てきたり。そういう“説明できないけど確かにある悩み”に心当たりがある人には、この本がわりと刺さると思います。 桃山商事の面白いところは、恋愛を理想化せず、生活の延長線として扱っているところです。例えば「批判じゃなくて不満から始めると話しやすい」という話は、実際の会話の風景が目に浮かぶくらいリアルだし、「男がおごるべし」の気持ち悪さを権力構造から考える視点も、なんとなく感じていた違和感に形を与えてくれます。献立前におにぎりを食べちゃう彼氏の話みたいに、些細なのに妙に刺さるエピソードも多くて、自分の恋愛の“現実”と照らし合わせながら読めます。 特に効くのは、「自分が本当は何を望んでいるのか」を、会話の形を借りてゆっくり探れるところです。納得できる謝罪が欲しかったのか、それとも相手の気持ちを知りたかったのか。自分でも曖昧にしてきた部分を、無理に結論づけずに考えさせてくれる。その距離感が心地いいんですよね。 「恋愛をちゃんと語りたいけど、説教くさいのは無理」という人に向いています。こういう本が一冊あると、自分の感情に説明をつけすぎなくてもいいんだなと少しだけ気が楽になります。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第2章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの25%が集中しています。
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