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覚えておきたい芭蕉の名句200 (角川ソフィア文庫)

覚えておきたい芭蕉の名句200 (角川ソフィア文庫)

松尾 芭蕉 and 角川書店

累計読者数3
平均ハイライト数 3件/人
star総合評価 39/100
boltライト読書型

この本について

仕事に追われている時って、季節の移ろいとか自分の気分の細かな変化に気づけなくなる瞬間が多いなと思います。毎日ちゃんとやっているつもりなのに、気づくと同じ景色の中をぐるぐる回っているような感覚。そんな時に、ふと誰かの言葉に触れるだけで「あれ、自分いま立ち止まってるな」と分かることがあります。 芭蕉の句を並べて読んでいて感じたのは、彼が“かっこつけずに世界を見る人”だということです。「あら何ともなや きのふは過ぎて 河豚汁」のように、日常のがっかりや落ち込みすらそのまま残している。派手さはないけれど、その素朴さが逆に、自分の生活の感度を取り戻してくれるように思えます。また、「奈良 七重 七堂伽藍 八重桜」みたいに、ただ見たものを並べただけのようで、それが風景の重なりや時間の厚みを自然に思い起こさせてくれる感じも心地いいです。 この本は、俳句を文学的に語るだけじゃなく、句の背景や季節の扱い、そこににじむ人間くささまで丁寧に拾ってくれるので、読んでいると「自分の生活もこうやって見直せるかもしれない」と思えてきます。年々同じような日々を繰り返している気がしても、見方を少し変えるだけで、意外と違う景色が見えてくる。その小さな変化を感じたい人に刺さる一冊です。

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