
教養として学んでおきたい落語 (マイナビ新書)
堀井 憲一郎
マイナビ出版 / 2019-08-20
この本について
落語に興味はあるけど、何から触ればいいのか分からないまま時間が過ぎていく……そんな人って意外と多い気がします。寄席のマナーもよく知らないし、DVDで見ても途中で寝てしまうし、そもそもどの噺をどう楽しめばいいのかがよく分からない。僕自身もずっとそのあたりがモヤモヤしていて、「落語って敷居が高いな」と思い続けていました。 この本がよかったのは、落語そのものを解説するというより、「落語の世界の空気」を丸ごと案内してくれたところです。たとえば、前座はまだプロではなくお金を取ってはいけないとか、師匠と弟子の関係が落語界の根っこにあるとか、そういう裏側を知ると、高座にいる人たちが急に立体的に見えてきます。さらに、落語はDVDよりCDのほうが向いているとか、ライブで聞くのが一番いいとか、具体的な「どう聞くか」の話まで踏み込んでくれるので、自分がどこでつまずいていたのかがはっきりしてくるんですよね。 そしてもう一つ大きかったのは、落語は「得るものを期待して聞くものじゃない」という視点。芝浜や子別れのような人情噺も、明烏や若旦那シリーズみたいな笑う噺も、内容を覚える必要はなくて、その場で楽しんで忘れるくらいがちょうどいい。これは、何でも効率よく吸収しようとして空回りしてしまう人にはけっこう救いになる考え方かもしれません。 落語に興味はあるけど、どう始めていいか分からないまま止まっている人に刺さる一冊です。肩の力を抜いて、落語の世界に入る最初のドアとしてちょうどいい本でした。
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多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの23%が集中しています。
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