
問題解決力を高める「推論」の技術
羽田康祐k_bird
フォレスト出版 / 2020-01-21
この本について
仕事で起きた現象を見ているのに、なぜか原因にたどり着けない。数字は揃っているのに、意味がつかめない。そんなときのモヤモヤってありますよね。自分も会議で「結局どこから考えればいいんだ…」と手が止まることが多くて、思考の土台そのものを見直さないと限界だなと思っていました。 この本が効いたのは、「事実の表面を眺めるだけでは、ずっと同じ結論しか出てこない」という当たり前を、具体的な思考の動かし方として示してくれるところです。例えば、売上というひとつの数字にも“背景のコンテクスト”や“どのレベルの話なのか”という見えない前提があること。それらを丁寧に捉えるだけで、同じ数字の意味がまったく変わる瞬間があります。また、アブダクションや帰納法、演繹法といった推論の方法を「どんな場面でどう使うか」に落として説明してくれるので、会議や企画づくりの中で試しやすいのがありがたいです。 特に刺さったのは、「推論力は頭の良し悪しではなく、頭の使い方の問題」という一言。前提の置き方や、そこからどう抽象を拾うかを意識するだけで、発想の幅が変わる感覚があります。仮説の精度を上げたい人というより、「そもそも何から考えればいいか毎回迷ってしまう人」に向いている本だと思います。 自分と同じように、現象だけ追いかける思考に限界を感じている人には、静かに効いてくる一冊です。
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