
作曲少女2
仰木日向、まつだひかり
易博士 / 2024-11-05
この本について
創作って、やりたい気持ちはあるのに「何も作れないまま時間だけ過ぎていく」「受け取る側でいるのが息苦しい」という瞬間がけっこうあります。手を動かしたいのに、何から始めればいいか分からず、気づけば理論ばかり眺めて余計に動けなくなるあの感じです。 『作曲少女2』が面白いのは、この“動けなさ”に対して、いきなり難しい正解を押しつけてこないところでした。メロディと伴奏の関係みたいな専門的な話も出てくるんですが、「まずは小さくても完成させる」「理論書のコード進行を丸暗記しなくても、自分の心の流れで作っていい」といった、手を動かす側の視点がずっと中心にあります。読みながら、ああ、未完成のまま抱えている案より、拙くても一つ形にした方が確実に前に進めるんだよな……と素直に思わされました。 もう一つよかったのは、「気持ちをかたちにできる嬉しさ」を丁寧に描いているところです。転調や経過音の仕組みを知ることで表現の幅が広がる一方で、最終的には“言いたいことがあるかどうか”よりも、“モヤモヤを外に出す方法を知る”ことが大事なんだと背中を押してくれる。創作に他人を含めるか、自分の発散としてやるか、その線引きも無理なく理解できました。 「理論は知りたいけど、それ以上に自分の気持ちを形にできるようになりたい人」に、とても合う本だと思います。理屈と実感がちょうどよく混ざっていて、読み終わる頃には、手元のノートを一ページだけでも埋めてみたくなるはずです。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第3章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの18%が集中しています。
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