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ウォークス 歩くことの精神史

ウォークス 歩くことの精神史

レベッカ・ソルニット、東辻 賢治郎

累計読者数5
平均ハイライト数 75.4件/人
star総合評価 72/100
menu_book精読型
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この本について

最近、頭がごちゃついたときに散歩しても、ただ気を紛らわせているだけで何も変わらない気がすることがあって。「歩けばスッキリするって言うけど、ほんとにそうか…?」と半信半疑のまま歩いている自分がいました。そんなときに読んだのが『ウォークス 歩くことの精神史』でした。 この本がおもしろいのは、歩くことを気分転換としてではなく、「世界との関わり方」として描いているところです。たとえば、イギリスでの土地アクセスをめぐる運動や、公民権運動の行進の歴史を読むと、ただ足を動かす行為が、社会の境界線に触れたり、個人の立場を揺さぶる行動になりえることが見えてきます。また、所有や境界を前提にした現代の都市計画の中で、歩くという“遅い行為”がどれだけ貴重な視点を取り戻すかも語られていて、散歩中の目の前の風景が少し違って見えてきました。 さらに、芭蕉からワーズワースまで、歩くことで世界をどう“見直してきた”のかという話が続くので、日常の徒歩すら思考の形を変えるものなんだと実感します。歩くことに特別な意味を盛り込みすぎず、それでも確かに心が動く理由をていねいに示してくれる本です。 「最近、歩いても何も感じなくなった」とか「世界との距離感をもう一度つかみ直したい」という人には、静かに刺さると思います。

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