
遊歩大全 (ヤマケイ文庫)
コリン・フレッチャー and 芦沢 一洋
この本について
最近、散歩はしているのに気持ちが晴れないとか、街を歩いても同じ景色ばかりで頭が回らない…そんな感覚になることがありませんか。僕もずっとそうで、「動いているのに停滞してる感じ」が抜けない時期が長く続きました。そんなときに出会ったのが『遊歩大全』でした。ただのアウトドア指南ではなく、歩くことそのものをもう一段深く見るための視点が静かに置いてある本です。 読みながら刺さったのは、まず「都会の感覚がすべてのリアルではない」と淡々と示してくれるところ。山の静けさや、身体が限界に近づいたときに見える景色こそ、むしろ僕らの感覚をまっすぐにするのでは…と気づかされます。また、装備や体力づくりの話が丁寧に書かれているのに、最後は結局“感じ取れるかどうか”に戻ってくるのが妙に腑に落ちました。正しさより、自分の足で確かめることを促される感じです。 そしてもう一つ大きかったのは、「未知への恐れをどう扱うか」という視点。山奥に行くことだけじゃなく、新しい環境や選択に一歩踏み出すときの不安にもそのまま効きます。準備する、限界を知る、それでも少し前に出る。その地味な積み重ねを肯定してくれる本でした。 日々の暮らしにちょっと息苦しさを感じている人や、「もっと広い視野がほしいけど何を変えていいのかわからない」人には特に刺さると思います。歩くというシンプルな行為から、思いのほか大きな余白が生まれることを教えてくれる一冊でした。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第2章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの46%が集中しています。
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