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ことばの危機 大学入試改革・教育政策を問う (集英社新書)

ことばの危機 大学入試改革・教育政策を問う (集英社新書)

阿部公彦、沼野充義、納富信留、大西克也、安藤宏、東京大学文学部広報委員会

集英社 / 2020-06-22

累計読者数4
平均ハイライト数 56件/人
推定読了時間 約3時間5分
star総合評価 73/100
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この本について

最近、人と話していて「なんでこんなに言葉が通じないんだろう」とモヤっとすることが増えました。自分の発言が意図せず曲がって受け取られたり、逆に相手の言葉の背景がつかめなかったり。情報はたくさん流れてくるのに、理解そのものはむしろ難しくなっている感じがします。 この本は、そういう日常の違和感を「国語」や「ことば」の根っこの話から捉え直してくれる一冊でした。特に刺さったのは、言葉はそもそも通じないものだという前提に立っている点です。通じないからこそ、相手の文脈を推し量る力が必要になるし、そこからしか本当の対話は生まれない。普段の仕事でも、論理とか実用スキル以前に、この揺らぎを扱う感覚が抜け落ちているせいで噛み合わなくなっている場面を思い出しました。また、文章は書いた瞬間から自分を離れて他者性を持ち始めるという指摘も、SNSでの誤解や炎上にそのまま重なりました。 言語をきちんと扱うというのは、効率よく伝える技術よりも、まず「通じなさ」を受け止めることなんだなと感じさせられます。ここを押さえておくと、会議でのすれ違いや情報の断片化に振り回されにくくなるし、相手の世界のルールを丁寧に読み取る姿勢も戻ってきます。 「わかりやすさばかり求められる今の空気に、ちょっと疲れている人」に静かに効く本だと思います。

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書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more

出版社による紹介

一連の「国語」改革は何が問題なのか? 東大文学部の有名教授陣による、緊急講演録! 大学入試改革や新学習指導要領の公示により、「国語」をめぐる様々な変更点が注目を集めている。「論理国語」「文学国語」といった区分が新たに誕生し、新・大学入試共通テストでは実用的な文章の読解が増加する見込みである。また、それに連動する形で、高等学校の「国語」からは文学の比重が減ることが予想されている。このように「実用性」を強調し、「文学」を特殊な領域に囲い込もうとする大学入試改革・教育政策はいかなる点で問題なのか。その変化の背景にある、日本社会全体に蔓延した「ことば」に対する偏った見方とは何か。そして、なぜ今の時代にこそ文学的知性と想像力が重要なのか。東京大学文学部の5名の有名教授陣が、各専門の立場から問題意識を熱く語った、必読の講演録!

目次

「読解力」とは何か 言葉の豊かさと複雑さに向き合う ことばのあり方 古代の言葉に向き合うこと 全体討議
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