
倭人・倭国伝全釈 東アジアのなかの古代日本 (角川ソフィア文庫)
鳥越 憲三郎
KADOKAWA / 2020-07-16
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推定読了時間 約3時間50分
star総合評価 57/100
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この本について
古代史を読んでいると、「日本のルーツって結局どこから来たのか」「教科書の線だけではどうにも説明がつかない習俗が多すぎる」と、もやっとしたまま手が止まることがあります。調べようとしても断片的な情報ばかりで、どこからどうつながっているのか見えづらいんですよね。僕もずっとそのあたりで迷っていました。 この本は、そのモヤモヤを一気にほどくというより、「ここまで連続していたのか」という実感を積み重ねさせてくれる一冊でした。抜粋を見ても、文身や断髪、高床式住居、子どもの頭に触れない習俗、花緒の位置まで含めて、長江流域から南方に広がる人びとの文化と日本の古代社会が地続きで語られていきます。越と倭の類音の話や、越人の南方への移動といった細部が、単体ではなくまとまった流れとして描かれるので、断片がようやく「線」になる感覚があります。 そして、この本がありがたいのは、歴史ロマンに寄せすぎず、実際に現地の風習や考古学的知見と照らし合わせながら、無理のない範囲で倭族像を組み立てていく姿勢です。読みながら、「なぜこの習俗が日本に残ったのか」「自分たちが当たり前だと思ってきたものは、本当はどんな背景があったのか」と視点が少しずつ切り替わっていきました。 日本文化の“根っこ”に静かに関心がある人、系統や由来が見えないまま違和感だけ抱えてきた人には、特にしっくりくると思います。
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出版社による紹介
日本人のルーツに連なる「倭国」「倭人」は、古代中国の歴史書ではどのように記されてきたのか? 『漢書』『後漢書』『三国志』『晋書』『宋書』『南斉書』『梁書』『隋書』『北史』『南史』『旧唐書』。11種の史書の古代日本に関わるすべての記述を網羅。現代語で読み下し、注解と詳細な解説により明らかにする。稲作と高床式住居という独特の文化様式を持つ倭族。長江流域を出て広がったその軌跡を辿る、「倭族論」の決定版。
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