
シルクロード世界史 (講談社選書メチエ)
森安孝夫
講談社 / 2020-09-11
累計読者数3
平均ハイライト数 1.3件/人
推定読了時間 約3時間46分
star総合評価 30/100
boltライト読書型
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この本について
仕事で海外の話題に触れたり、ニュースで「西洋中心の歴史観」に出会うたびに、なんとなく説明しきれない違和感が残ることがあります。学校で習った歴史の“地図”が、そのまま今の世界の成り立ちを語るには心許ないというか、自分の理解がどこか細い道を走っているような感覚です。 この本は、そのモヤモヤをほぐす一冊でした。たとえば、私たちが当たり前のように受け取ってきた「西洋がずっと文明の中心だった」という物語が、実は後から作られた都合のいい並べ替えにすぎないという指摘が出てきます。こういう視点を持つだけで、ニュースを見るときの立ち位置が少し変わり、誰が何のために歴史を語っているのかを自然と意識するようになりました。また、シルクロードというとロマンチックな響きがありますが、この本ではもっと現実的な「人と権力が歴史を編んでいく動き」が描かれていて、世界史が抽象的な背景ではなく、生きた現場として立ち上がってきます。 大げさに言わなくても、自分の中の歴史の基準線を整えたいときに、ちょうどいい距離感で手を引いてくれる本だと思います。特に、これまで習った歴史の“枠”に軽い息苦しさを感じている人には刺さるはずです。
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出版社による紹介
かつて、「歴史」を必要としたのは権力者だった。権力者は自らの支配を正当化するために歴史を書かせた。歴史家は往々にして、権力者に奉仕する者だったのである。しかし、近代歴史学の使命は、権力を監視し、批判することにこそある。近代世界の覇権を握った西洋文明を相対化し、西洋中心史観と中華主義からの脱却を訴える、白熱の世界史講座。 近代以前の世界では、中央ユーラシア諸民族の動向が、歴史を動かしていた。騎馬遊牧民はどのように登場し、その機動力と経済力は、いかに周辺諸国家に浸透していったのか。シルクロードのネットワークを媒介とした「前近代世界システム論」とは。ソグド人やウイグル人のキャラバン交易や、キリスト教の最大のライバルだったマニ教の動向などを、ユーラシア各地に残る古文書、石碑の読解から得たオリジナルな研究成果をもとに解明していく。そこから見えてくるのは、あらゆるモノは歴史的所産であり、文化・言語・思想から、政治・経済活動まで、すべては変化し混ざり合って生み出され、純粋な民族文化や普遍的な国家など存在しない、という真実である。さらに、近年日本で発見されて世界的な注目を浴びるマニ教絵画から、日本伝来の史料で明らかになるシルクロードの実像まで。「興亡の世界史」シリーズ最大の話題作『シルクロードと唐帝国』の著者による、待望の書下ろし。
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