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岸田ビジョン 分断から協調へ

岸田ビジョン 分断から協調へ

岸田文雄

講談社 / 2021-10-19

累計読者数4
平均ハイライト数 27.5件/人
推定読了時間 約3時間5分
star総合評価 68/100
menu_book精読型
check_circle推定完走率 49%

この本について

政治の話題って、関心はあるのに、具体的にどこから考えればいいのか分からなくなることが多いですよね。外交、安全保障、税制、エネルギー、地方の活性化…。どれも自分の生活につながっているのに、日々のニュースだけでは「結局、日本はどこへ向かうのか」がつかみきれないまま終わってしまう感覚があると思います。 『岸田ビジョン 分断から協調へ』は、そういうモヤモヤをいったん立ち止まって整理するときに役立つ一冊でした。たとえば、なぜ中間層の維持がここまで重要なのか、あるいはアメリカとの距離感をどう捉えるべきかといった、日頃ぼんやり気になっていた論点が、著者自身の経験や問題意識とセットで語られていきます。原発依存を減らしたいという方向性と、エネルギー安全保障をどう両立させるのか。所得分配のゆがみをどう直すのか。こういう“生活に近いけれど自分では整理しづらいテーマ”が、少しだけ立体的に見えてくる感覚がありました。 外交でも経済でも、日本が「どこかの陣営に寄りかかるだけ」ではなく、仲介役や架け橋として動ける余地がまだある、という視点も印象的でした。大きな理想を語りつつも、デジタル田園都市構想やリカレント教育、ベースアップ促進など、具体的な制度の話まで丁寧に踏み込んでくれるので、現実の政策がどう積み上がっていくのかを自分ごととして考えやすいです。 政治に強い関心がある人よりも、「なんとなく気になるけれど、いまの日本の課題を自分の言葉で説明できない」という人に刺さる本だと思います。国家の話をしているようで、けっきょく自分たちの暮らしの話なんだよな、と静かに気づかされる一冊でした。

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書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more

出版社による紹介

2021年10月、第100代総理大臣に就任した著者の、はじめての著書を新書改訂版として緊急発売! 「聞く力」を備えた新しいタイプのリーダーの登場。 新自由主義を脱し、「新しい日本型資本主義」の構築を目指す。 コロナウイルスの感染拡大によって国民の生活は大きな痛手を受け、格差拡大、「勝ち組」と「負け組」、中間層の没落などが顕著になりつつある。 日本だけでなく、欧米やアジアなど、世界的に「格差拡大」が広がり、さらに国同士の分断も進む。 この「分断の時代」に、求められていることこそ「協調の精神」ではないか。 具体的には、高額の金融所得に対する課税率の見直し、中間層の教育、住宅費に対する支援、社会人に対する再教育支援、中小企業、小規模事業者に対する支援などである。 さらにIоTなどの普及によって、地方にあっても都会と同じレベルの仕事ができる環境ができつつある。 宏池会の大先輩・大平正芳元首相が唱えた「田園都市構想」を再生し、「デジタル田園都市構想」を推進する。 外交面でも、「分断から協調へ」がキーワードになる。4年7ヵ月の外相経験を通して、アメリカ、イギリス、ロシア、中国をはじめ世界の首脳と築いてきた人間関係を生かし、孤立化、分断化が進む世界で「協調」をテーマとした外交を展開する。 さらに広島出身の政治家として、「核兵器なき世界」への取り組みは最大のテーマである。2016年に実現したアメリカ・オバマ大統領(当時)の広島訪問は、核軍縮という観点で非常に大きな出来事だった。 核軍縮交渉の根底には、やはり協調というベールが求められる。 なぜ政治家を志したのか。 差別を憎み、理不尽を疑う心はどこから芽生えたのか。 日本政治にいまも内在する悪弊とは何か。 その一方で、長く守り抜いていかなければいけない価値とは。 政治家人生を懸けた、渾身の一冊。
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