
言い訳 関東芸人はなぜM-1で勝てないのか (集英社新書)
塙宣之 and 中村計
この本について
仕事でも趣味でも、「なんであの人はうまくいくのに、自分は同じようにやれないんだろう」と感じる場面ってありますよね。努力しているのに噛み合わない。理屈では説明できない”差”みたいなものがある気がして、モヤっとする。お笑いの世界にも、その見えない差が歴然として存在していて、その裏側をのぞくことで、自分の仕事の見方まで変わってくる本があります。 『言い訳 関東芸人はなぜM-1で勝てないのか』は、単に「芸人論」ではなく、環境や文化の違いが、表現のスタイルや強さにどう影響するのかを丁寧に語ってくれます。たとえば、東京と関西で寄席の“足元”が違うという話。そこにある力関係や、漫才の空気づくりの前提がまったく違う。こういう身体レベルの違いは、日々の仕事で感じる「土台の違い」に通じる気がします。また、強引につかみに行くと逆効果になる話や、ツッコミの強さは単に声量ではなく“言葉の速さ”や“間”に宿ることなど、「形だけ真似しても機能しない理由」が腑に落ちるんですよね。 そして何より、芸人がネタを作品として磨いていく過程が、どこか自分たちの仕事にも重なります。好きなものを熱く語るだけでボケになるという指摘も、「自分の得意やこだわりの生かし方ってこういう角度もあるんだな」と気づかされました。 漫才の話を読んでいるのに、気づくと「自分の仕事ってどう組み立てているんだっけ」と立ち止まらされる一冊です。表現やアウトプットに悩む人に、とても静かに効いてくると思います。こんな人に刺さる本です。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの18%が集中しています。
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