ヨムナビ
殺人依存症 (幻冬舎文庫)

殺人依存症 (幻冬舎文庫)

櫛木理宇

累計読者数3
平均ハイライト数 3.3件/人
推定読了時間 約7時間56分
star総合評価 48/100
trending_up後半加速型
check_circle推定完走率 75%

この本について

日々やるべきことは進んでいるはずなのに、どこか胸の奥に重いものが居座ったまま。自分でも理由がよく分からないまま、気づくと「なんでこんなに疲れているんだろう」と立ち止まってしまうことがあると思います。表向きは普通に暮らしていても、心の中には整理できない痛みや、言葉にできない揺らぎがずっと残っているような感覚です。 『殺人依存症』を読んでいて印象的だったのは、「疼痛」や「啼泣」といった、体の奥からにじむような痛みの言葉が静かに並んでいくところでした。そこに引かれている人は、きっと自分でも説明しきれない苦しさに名前を与えてほしかったのかもしれません。また、「三年以上生死不明な配偶者」や「不幸な」という表現が刺さったのは、曖昧なまま時間だけが積み重なってしまう状況の、どうしようもなさに心が反応したからだと思います。答えの出ない関係性を抱えたまま生きている人には、この停滞の描き方が妙にリアルに感じられるはずです。 さらに、「ライナスの毛布」という言葉に足を止めた人は、たぶん分かりやすい幸福や前向きなメッセージより、自分がしがみついてしまう弱さや依存の方に覚えがあるタイプだと思います。作中の人物たちが陥穽のような場所でもがきながら、それでもどこか人間らしさを失わない姿は、こちら側の感情を静かに刺激してきます。救いが派手に提示される物語ではないけれど、痛みの形を映し返してくれることで、自分の内側の輪郭が少しだけ整うような読後感があります。 感情の整理がうまくできず、心のどこかがずっとざわついたままの人に刺さる物語です。そんな時期を経験しているなら、この本の暗い光が案外ちょうどよく寄り添ってくれるかもしれません。

この本に似ている本

すべて見る arrow_right_alt

櫛木理宇の他の作品

すべて見る arrow_right_alt
書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more

出版社による紹介

息子を六年前に亡くした捜査一課の浦杉は、その現実から逃れるように刑事の仕事にのめり込む。そんな折、連続殺人事件が勃発。捜査線上に、実行犯の男達を陰で操る一人の女の存在が浮かび上がる。彼女は一体何者なのか―。息をするように罪を重ねる女と、最愛の家族を失い死んだように生きる刑事。二人が対峙した時、衝撃の真実が明らかになる。
library_books似た本をもっと見るmap書籍マップで探すroute読書パスガイドauto_awesomeAI診断で次の1冊を探す

読んだ内容を、もう忘れない。

BookNotion Zなら、Kindleのハイライトを自動で保存・整理。Notionにエクスポートして、いつでも振り返れます。

無料ではじめる

クレジットカード不要