
残酷依存症 (幻冬舎文庫)
櫛木理宇
幻冬舎 / 2022-04-07
累計読者数5
平均ハイライト数 7件/人
推定読了時間 約4時間30分
star総合評価 54/100
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この本について
最近、人の「裏側」をどう扱えばいいのか分からなくなる瞬間が多くて、戸惑うことがあります。表では穏やかに見える相手でも、ある拍子にまるで別の顔が出ることがあって、その揺れを前にすると自分の判断が急に心許なくなるんですよね。自分にも同じ曇りが潜んでいるんじゃないか、と不安になるというか。 『残酷依存症』を読んで感じたのは、その曇りや揺らぎを無理にきれいに説明しようとしないところが、逆に救いになっているという点です。人が逸れていく瞬間を、事件の大きさではなく、「逢魔が時みたいな気配」の積み重ねとして描いてくれるので、極端な世界の話なのに、心当たりのある気配だけは妙にリアルに届きます。登場人物が使う昔気質の言い回しや、少しずれた温度感も、皆がそれぞれの寂しさや不器用さをごまかすための“生活の手触り”として効いていて、自分の周囲の会話にも似た影を見つけてしまいます。 どこかで「人は簡単には変わらないし、簡単には壊れない」なんて思っていたけれど、実際には小さな条件が重なるだけで、誰でも別の道に傾いてしまう。その当たり前の怖さを、過剰に dramatize せずに静かに差し出してくれるので、自分の中の影を直視するのが少しだけ楽になる気がしました。 人間関係の“気配”に敏感で、理由の分からない不安を抱えがちな人に刺さる一冊だと思います。
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出版社による紹介
サークル仲間の三人が何者かに監禁される。犯人は彼らの友情を試すかのような指令を次々と下す。互いの家族構成を話せ、爪を剝がせ、目を潰せ。要求は次第にエスカレートし、リーダー格の航平、金持ちでイケメンの匠、お調子者の渉太の関係性に変化が起きる。さらに葬ったはずの罪が暴かれていき......。殺るか殺られるかのデスゲームが今始まる。
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