
闇の脳科学 「完全な人間」をつくる (文春e-book)
ローン・フランク、仲野 徹・解説、赤根 洋子
文藝春秋 / 2020-10-14
累計読者数6
平均ハイライト数 1.7件/人
推定読了時間 約4時間26分
star総合評価 32/100
boltライト読書型
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この本について
最近、気分の波や集中力の落ち込みを「性格の問題なのかな」とか「自分の意志が弱いだけかも」と思ってしまうことが多くて、なんとなくモヤモヤしていました。自分をコントロールしているはずの“内側の核”みたいなものが、本当にあるのかもよく分からないまま過ごしていたんです。 この本が面白いのは、そのモヤモヤを一度ひっくり返してくれるところです。脳はひとつの“人格の箱”ではなく、回路のネットワークとして日々状態を変えている、という視点に触れると、自分の感情や行動がもっと物理的で具体的なものとして見えてきます。刺激ひとつで人が全く別の反応を示す実験の話は極端ですが、「じゃあ自分の今の気分も状態のひとつにすぎないのかもしれない」と考えられる余白が生まれます。また、喜びを感じられない症状を“ポジティブ感情の欠如”として捉え直す話は、気分の低さをただの怠さと片づけずに見直すヒントになりました。 完璧な答えが書かれている本ではないですが、「人間の気分や自己像ってもっと揺らいでいいのかも」と思えるようになるので、自己理解で行き詰まりがちな人には刺さると思います。自分を責める方向から、少しだけ距離を置きたいときにちょうどいい一冊でした。
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出版社による紹介
「脳に電気ショックを与えて、『完璧な人間』へとつくり変える」 現在の米脳科学界における一大トレンドであり、DARPA(米国防高等研究計画局)も莫大な予算のもと参戦する「脳深部刺激療法」。 「サイコパス」「依存症」「うつ病」「てんかん」「パーキンソン病」、そして「小児性愛」「性犯罪者」さえも矯正可能であるという夢のような治療法だ。 軍事転用すれば、冷酷な兵士を人工的に生み出せる。 しかし、闇に葬り去ったはずの禁断の治療法がふたたび甦ってしまった、と戦慄する人も多い。 というのも1950〜60年代、マッドサイエンティスト疑惑のある天才脳神経外科医が、 倫理観の希薄な南部(ニューオリンズ)の大学で、思う存分に人体実験を敢行していたからだ。 患者の頭蓋骨に穴を空け、電極を差し込むことによって。しかも彼は、人類の進歩に貢献する英雄として、もてはやされていたのだという。 恐るべきことに彼は、同性愛者を異性愛者へつくり変えることに成功。 暴力行為が一瞬で消えた患者、上限のない幸福感に満たされる患者、メンタル疾患が消えた患者なども。過激化する人体実験。 その一方で、手術失敗で発生した廃人たちを隠し切れなくなりーー。 人間の本質=「脳」という臓器に変更を加えることは許されるのか?
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