
本物の気づかい
井上裕之
ディスカヴァー・トゥエンティワン / 2020-12-20
この本について
仕事でもプライベートでも、人との距離感にモヤっとすることってありますよね。強めに来る相手に合わせてしまって後で自己嫌悪になったり、逆に自分の伝え方が雑だったと気づいて落ち込んだり。自分なりに丁寧にやっているつもりでも、「これでいいのかな」と迷う場面は尽きません。 この本が効いてくるのは、そういう“日常の小さなつまずき”に対して、ごく実践的な視点をくれるところです。たとえば、強い言葉を投げられてもラリーを続けないという姿勢。これは精神論ではなく、実際の仕事の現場で試しやすい方法でした。また、相手が当たり前だと思っていないことまで細かく伝える姿勢は、自分のコミュニケーションのクセに気づくきっかけにもなります。そして何より、気づかいは才能ではなく習慣で身につくという考え方が、肩の力を抜かせてくれました。 読んでみて感じたのは、これは「人に好かれる方法」ではなく、「相手と同じ土俵に立つための技術書」に近いということです。相手の立場をいったん受け止める。強い球を受けたら下に置く。小さなやり取りの中で、関係性の質がじわっと変わっていく。その積み重ねをどう設計するかに焦点が当たっています。 特に、自分のやり方に自信が持てず、でも人との関係を雑にしたくない人には刺さると思います。気づかいは大きな覚悟よりも、日常の一歩からでいい。そんな実感を静かに積ませてくれる本でした。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの76%が集中しています。
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