
飲鴆止渇 -Sogen SF Short Story Prize Edition- 創元SF短編賞受賞作
斧田 小夜
累計読者数3
平均ハイライト数 4.3件/人
star総合評価 49/100
trending_up後半加速型
check_circle推定完走率 68%
この本について
仕事でも人間関係でも、状況が複雑になってくると「本当の問題ってどこなんだろう」とわからなくなる時があります。誰かの言葉に乗せられて動いてしまったり、気づかないうちに自分の判断軸がぶれていたり。私もときどき、何を信じて動けばいいのかあいまいになることがあります。 『飲鴆止渇』の抜粋を読んでいると、まさにその”判断の揺れ”に関する描写が妙に刺さるんですよね。血が密告するという設定はSFだけれど、「事実を知りたい気持ち」と「混乱を利用したい思惑」が同時に動いてしまう人間の弱さはとても現実的で、読んでいてドキッとします。また、若い頃は頼もしく見えた人が、歳を重ねると別の意味に見えてくるあたりも、職場や家庭での経験を思い出す人が多いはずです。理解していないのにそれらしいことだけ言える人、いますよね。 そしてこの物語が効いてくるのは、登場人物がみんな「自分の正しさ」を疑いきれず、でもどこかで不安を抱えている点です。なぜ倒したい相手と同じことを言ってしまうのか、何を守りたくて動いているのか。そこを直視させられるので、読み終わったあと、自分ならどこで判断を誤るか、静かに考え直したくなります。 複雑な状況に巻き込まれると、自分の立ち位置がわからなくなる人に刺さる一冊です。私も読みながら、目の前の混乱と、自分の中の混乱を同時に扱う難しさを思い出しました。
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多くの読者は第4章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの36%が集中しています。
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