
ESGはやわかり (日経文庫)
小平龍四郎
日経BPマーケティング (発売) / 2021-02
この本について
仕事でESGの話題が出るたびに、「結局、何から見ればいいのか」「言葉だけが先行していて実務に落とせない」と感じることが多いんですよね。自分もずっとそのモヤモヤを抱えたまま資料づくりをしては、どこか腑に落ちないまま終わっていました。 この本が助かったのは、ESGを“倫理の話”ではなく“事業の現実に起きている変化”として描いてくれるところです。たとえば、環境コストを織り込むと利益が大幅に減る企業が実際にある、取締役会の多様性がなければ上場維持すら危うい、サプライチェーンの人権が脱炭素と並ぶ最重要テーマになっている──こういう事例を読むと、ESGはきれいごとではなく、経営の土台に食い込んでいる話なんだと腹に落ちます。また、統合報告書がなぜ重視されるのか、マテリアリティの議論が企業の未来予測そのものにつながるのかなど、現場の判断に直結する視点が具体的に拾えます。 特に「善良であれ」ではなく「善良でなければ競争力が落ちる」という考え方は、自分の中のESGの位置づけを大きく変えてくれました。言葉に振り回されていたつもりが、実は世界の資金の流れが企業行動を変えているだけなんですよね。 会社でESGに関わる人はもちろんですが、「専門家ではないけど、無視できない空気を感じている人」にこそ刺さる本だと思います。自分と同じように、なんとなくの焦りを抱えたまま手をつけられずにいた人には、地に足のついた道標になります。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの22%が集中しています。
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