
SDGs時代を勝ち抜く ESG財務戦略
保田 隆明, 田中 慎一, and 桑島 浩彰
ダイヤモンド社 / 2022-04-12
この本について
ESGって大事なのは分かっているのに、実務レベルでは「結局コストじゃないの?」とか「事業戦略とどうつながるのか…」と手が止まること、よくあります。僕も同じで、社内で語られるきれいなスローガンと、目の前の数字のギャップにモヤモヤしていました。 この本が面白いのは、ESGを“外付けの善行”ではなく、財務戦略そのものとして扱っているところです。たとえば、欧州企業が石炭依存から撤退していった背景には、単なる環境意識ではなく、排出権コストや投資家の態度変化が明確に影響しているという話。あるいは、ネスレやオーステッドのように、社会課題を事業の中心に据えることで、時価総額や収益構造まで変えていった事例が丁寧に描かれています。理念論ではなく、企業価値の話として読めるのがありがたいポイントでした。 特に刺さったのは、ESGを「主従」で考えると、どこかで必ず無理が出るという指摘です。結局は、どんな業界でも避けられない規制や市場の評価軸が動いていて、それを前提に戦略を組み直すかどうかだけなんですよね。取り組みの正しさより、意思決定の順番が問われている感じがします。 経営企画や財務の立場で、ESGを“語るだけ”から一歩前に進めたい人に刺さる本だと思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第8章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの12%が集中しています。
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