
非色 (河出文庫)
有吉佐和子
河出書房新社 / 2020-11-06
累計読者数3
平均ハイライト数 8件/人
推定読了時間 約4時間44分
star総合評価 45/100
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この本について
人と関わっていると、自分でも気づかないところで「どこかで誰かを見下してるかもしれない」と苦くなる瞬間がありませんか。立場や属性が絡むと余計にややこしくて、誰が弱者で誰が強者なのか、境界がどんどん曖昧になっていくあの感じです。 『非色』を読んでいて強く残るのは、まさにその曖昧さの中で揺れる登場人物たちの実感でした。肌の色や国籍といった表面的な区分より、「使う側と使われる側」というどうしようもない構造の方が、人生を深く縛るのかもしれないと気づかされます。そして、異国で生きる日本人女性たちが、知らないうちに環境に“変質”していく様子がとても生々しく、自分も同じように環境で形作られているのでは…と考えざるを得ませんでした。 この作品が効いてくるのは、誰かを責めたいわけでも、自分を棚に上げたいわけでもなく、ただ「人を区別しながら生きてしまうのはなぜか」と静かに向き合いたい時だと思います。差別という大きすぎる言葉の前に立ち尽くしている人にこそ刺さる一冊です。 表面の議論ではなく、日常のまなざしの奥にある小さな違和感と向き合いたい人に。
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出版社による紹介
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