
安いニッポン 「価格」が示す停滞 (日経プレミアシリーズ)
中藤 玲
日経BP / 2021-03-10
累計読者数16
平均ハイライト数 30.1件/人
推定読了時間 約3時間35分
star総合評価 69/100
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この本について
最近、「なんでこんなに働いているのに生活がラクにならないんだろう」とか、「物価ニュースを見るたびに、自分の感覚と世の中の話がズレている気がする」と感じることが増えました。自分の努力不足というより、構造そのものがよく分からないまま不安だけが積み上がっていくあの感じ、僕もずっと抱えていました。 『安いニッポン』は、そこで止まっていたモヤモヤを具体的な“理由”に置き換えてくれた本でした。たとえば、企業が値上げできず賃金も上がらない循環や、100円均一が40年以上続くことの異常さ、研究者や技術者が報われず流出してしまう現場のリアルなど、ニュースでは見えてこない裏側が淡々と描かれています。「日本人が声を上げないから」みたいな単純化ではなく、雇用制度や価格設定の文化がどう積み重なって今の状態になったのかが丁寧に説明されていて、読んでいる途中で自分の中の前提が何度も書き換わりました。 特に響いたのは、価格の安さが“企業努力の美徳”として処理されてきた結果、僕らの購買力や働き方の選択肢まで細くなってしまったという指摘でした。自分の給料や市場価値をどう捉えればいいのか、どこに改善の余地があるのかを考える入り口にもなります。 仕事や暮らしの感覚が「なんとなく合わない」と感じている人ほど、現状を整理するヒントが見つかると思います。
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出版社による紹介
「日本の初任給はスイスの3分の1以下」 「日本のディズニーの入園料は、世界でもっとも安い水準」 「港区の平均所得1200万円はサンフランシスコでは『低所得』」 「日本の30歳代IT人材の年収はアメリカの半額以下」 …… 物価も人材もいつしか「安い」国となりつつある日本の現状について、 ダイソー、くら寿司、京都、ニセコ、西川口など、記者がその現場を取材。 コロナ禍を経てこのまま少しずつ貧しい国になるしかないのか。脱却の出口はあるか。 取材と調査から現状を伝え、識者の意見にその解決の糸口を探る。 2019年末から2020年にかけて日経本紙および電子版で公開され、 SNSで大きな話題をよんだ記事をベースに取材を重ね、大幅加筆のうえ新書化。
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