
ハダカの東京都庁 (文春e-book)
澤 章
文藝春秋 / 2021-06-10
この本について
仕事をしていると、「結局、評価されるのは誰なんだろう」とモヤモヤすることがありませんか。まじめにやっている人ほど、理不尽な力学に振り回される場面に出くわして、どう折り合いをつけるべきか迷うと思います。僕も同じで、現場の空気と組織の論理のズレにぶつかるたび、立ち位置を見失う瞬間があります。 『ハダカの東京都庁』が面白いのは、そんな“どこにでもある組織の歪み”を、都庁という巨大組織を通してそのまま見せてくれるところです。イエスマンだけが上に行きやすい構造や、切れ者ほど疎まれる空気、現場が振り回される公約の裏側など、読者が保存している抜粋を見ると「そこが気になっていたんだよね」というポイントが素直に刺さっているのがわかります。読みながら、自分の職場でも似たような場面が頭に浮かんでしまうはずです。 この本が効くのは、問題を解決してくれるからではなく、組織の仕組みを“外側から”見る感覚をくれるからだと思います。都庁の人事がなぜ水平異動を重視すべきなのか、外郭団体に人を送り込むことで何を押さえているのか、現場の管理職がどんな疲弊に陥るのか。ひとつずつ追っていくと、「理不尽に見える動きにも、それなりの理由や力学があるんだな」と視点が少し変わります。自分の働き方の距離感も、ほんの少し調整できるようになります。 組織の中で「まっすぐ働きたいのに、どうにも引っかかることが多い」という人には特に刺さると思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第4章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの25%が集中しています。
読書の順序
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