
我と汝 (講談社学術文庫)
マルティンブーバー and 野口啓祐
講談社 / 2021-08-12
この本について
人と話していて、「ちゃんと向き合えてる気がしないな」とか、「結局、相手を“情報”として処理してしまっている気がする」とモヤモヤすることがありませんか。仕事でも日常でも、相手がいて会話しているはずなのに、どこか距離がある感じ。僕自身、この感覚がずっと抜けずにいました。 『我と汝』が効いてくるのは、まさにこの“距離の正体”に触れてくるところです。この本は、人を「対象」として扱っているときと、相手と関係そのものに立っているときの違いを、容赦なく言語化してきます。相手を理解しようと身構えるほど、逆に遠ざかってしまうことがあるという指摘は、自分のコミュニケーションを振り返るとやけに刺さります。そして、相手を分析するのではなく、“関係の場”に立つとはどういう状態なのかを、抽象ではなく体感としてイメージしやすくしてくれます。 読み進めていると、仕事での対話や家族とのやり取りで、「いま自分は“それ”として扱っていないか?」と立ち止まる瞬間が増えます。相手を道具扱いしてしまうクセに気づくこと自体、けっこう大きな変化でした。とはいえ劇的な人間関係が手に入る本ではなく、むしろ、日常の小さな場面で視点をひっそりと変えてくれるタイプの一冊です。 人との距離感にずっと疲れてきた人、関係を丁寧に扱いたいのにうまくできない人に、とても静かに刺さると思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの67%が集中しています。
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