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私の親鸞―孤独に寄りそうひと―(新潮選書)

私の親鸞―孤独に寄りそうひと―(新潮選書)

五木寛之

累計読者数3
平均ハイライト数 6件/人
star総合評価 42/100
boltライト読書型

この本について

仕事でも人間関係でも、ふとした拍子に「自分、何者なんだろう」と感じてしまうことがありますよね。周りに合わせているうちに、自分が日本人とか社会人とか、そういう肩書き以前に“人間としての軸”がどこかに置き去りになったような感覚。私も時々その沼に落ちます。 五木寛之さんの『私の親鸞』を読んでいて、刺さったのは「私たちは、人間でなくなってしまう瞬間がある」というあの言葉でした。言い切りではなく、そういう可能性を持った存在として描くところに、妙なリアリティがあるんです。そして、親鸞という人は、そういう“自分が揺らぐ瞬間”を前提にして、それでも個人として信じるものを持とうとした。異端として追われても、自分で考えた筋だけは捨てなかった。その姿勢が、混乱の多い現代にも不思議と響いてきます。 この本が効くのは、立派な思想を教えてくれるからではなく、自分の弱さや矛盾を無理に正そうとしなくていい視点をくれるところだと思います。進歩の裏には必ず異端があり、揺らぎがある。そこから見えてくる“正しさ”もある。そんなふうに割り切れると、周りに合わせ続けて疲れる自分に少しだけ戻る余裕ができます。 「一度立ち止まって、自分の軸を持ち直したい人」に特に合う本だと思います。自信よりも孤独のほうが先にやってくるような日でも、この本は静かに付き合ってくれます。

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