
読売新聞 朝刊一面コラム 竹内政明の「編集手帳」傑作選 (中公新書ラクレ)
竹内政明
中央公論新社 / 2018-05
累計読者数3
平均ハイライト数 4件/人
推定読了時間 約7時間2分
star総合評価 41/100
boltライト読書型
check_circle推定完走率 42%
この本について
仕事で文章を書くとき、「これ以上どう深く書けばいいのか」と手が止まることがあります。単なる事実や感想は書けても、そこから一歩先へ踏み込みたい。でも独りよがりになるのも怖いし、誰かを傷つけてしまわないかも気になる。そんなモヤモヤを抱えたまま、結局ふつうの文章に落ち着いてしまうこと、僕もよくあります。 この本を読んで強く感じたのは、深く踏み込むとは「偉そうな意見を言うこと」ではなく、目の前の人間の揺れや痛みをどう拾うかなんだということでした。靴ひもが切れた織田選手が、最後に客席へ「ありがとうございました」と口の形で伝える場面。ああいう瞬間を拾える人は、事象の裏側にある気持ちをずっと見ている。そして、日の当たらない人にもう少し言葉を使うという姿勢も、文章以前に“人としてどう在るか”を問われているようで背筋が伸びました。 さらに、メディアを「鏡」にたとえる話や、独創性が書き手を孤独に追いやるという一文にも、書く人なら誰でも覚えのある痛みがにじんでいます。事実をどう展開し、どんな距離感で人を描くか。その迷いごとまとめて受け止めてもらえるような本でした。 書く仕事をしている人、あるいは日々の観察や言葉の扱いに自信を持てないまま悩んでいる人には、じわっと効くと思います。
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出版社による紹介
体調不良により、読売新聞朝刊一面コラム「編集手段」の執筆を退いた竹内政明氏の最後のコラム集。勝った人より「負けた人」に、幸せな人より「日の当たらない人」に寄り添い、人々の心の襞に分け入る当代きってのコラムニストによる自選121編の「傑作選」と、ラクレ未収録分30編を収録。「泣けるコラム」で多くのファンを魅了してきた竹内氏の珠玉の作品集。
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