
データ視覚化の人類史――グラフの発明から時間と空間の可視化まで
マイケル フレンドリー、ハワード ウェイナー、飯嶋 貴子
青土社 / 2021-10
この本について
データを扱っていると、「数字はあるのに、どう読み取ればいいのか分からない」とか、「グラフをつくっても本質に迫れている気がしない」というモヤモヤがつきまといます。自分も仕事で数字を並べては、結局“意味”にたどり着けずに手が止まることが多いです。 この本が面白いのは、今の可視化のテクニックをそのまま教えるのではなく、「そもそも人類はどうやって数字を“形”にしてきたのか」という長い歴史をたどりながら、視点そのものをひっくり返してくれるところです。たとえば、プレイフェアが棒グラフを思いついた背景には、時系列データがなくても比較したいものがあったという事情があって、「グラフとは正しさよりも“意図”をどう伝えるかの道具なんだ」と腑に落ちます。また、ナイチンゲールが面積の知覚に気づいてグラフの形を修正した話は、「人間の目は理屈よりクセで動く」という当たり前の事実を思い出させてくれます。さらに、地図や座標がどう発明されてきたかを知ると、いま自分が当たり前に使っている可視化の“前提”がどれだけ積み重ねの上にあるかが見えてきます。 数字の扱いに自信がない人よりも、「グラフは描けるけど、なんとなくしっくりこない」という人にこそ刺さる本です。歴史を知ることで、いま目の前のデータにどう向き合うかが少し軽くなる、そんな一冊でした。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第9章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの15%が集中しています。
読書の順序
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書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more
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