
図解 いちばん面白いデリバティブ入門(第3版)
永野 学
東洋経済新報社 / 2022-02-18
この本について
デリバティブって聞くと、なんとなく「難しそうだし自分には関係ない」と思いがちなんですよね。僕も最初は、先物とかオプションとか言われても、どこから理解すればいいのかよくわかりませんでした。実務で触れるわけでもないし、ニュースで名前を見るたびにモヤッとする。でも放置していると、経済ニュースの半分くらいが霧の向こうにある感じが続くんですよね。 この本がありがたかったのは、その霧をいきなり晴らすのではなく、「そもそも派生するって何?」という足元から説明してくれるところでした。チーズと牛乳の関係みたいに、加工品としてのデリバティブを捉える視点は、固い金融用語の前にイメージをつかませてくれるので、無理なく進めます。そして、上場取引と店頭取引でなにが違うのか、先物と先渡しを分けるポイントは倒産リスクなのか、という現実の運用で重要になる線引きをちゃんと丁寧に扱ってくれる。さらに、価格が「情報を映すもの」としてどう決まるのか、指数先物の差金決済の仕組みなど、ニュースでよく見る言葉がひとつの流れの中でつながっていきます。 専門用語に慣れていない人でも読み進められるのは、デリバティブの世界を神秘化せず、「実物経済と同じ構造で動いているだけ」として描いているからだと思います。特に、相関ではなく因果で結びつくものをデリバティブとして扱う、という説明は、「なんでそんな取引が成り立つのか」という根本の疑問にストンと答えてくれました。 金融の仕組みを腹落ちさせたいけれど、いきなり専門書はつらい…という人にはちょうどいい本です。僕みたいに「ニュースを理解するための土台がほしい」と思っている人に刺さる一冊でした。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの20%が集中しています。
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