
2030年のSX戦略 課題解決と利益を両立させる次世代サステナビリティ経営の要諦
坂野 俊哉 and 磯貝 友紀
日経BP / 2022-04-22
この本について
サステナビリティって大事なのは分かっているのに、日々の業務にどう結びつければいいのか分からないまま、モヤモヤだけが積み上がっていくことがよくあります。環境や社会の話は抽象論になりがちで、「結局うちの事業だと何をすべきなんだろう」と立ち止まってしまう感じです。僕自身、この本を読むまで同じ状態でした。 『2030年のSX戦略』が面白いのは、未来の技術の話を“遠い理想”としてではなく、既に動き始めている現実として描いているところです。空気から水をつくる装置や、人工光合成によるたんぱく質生産の実例を読むと、環境課題はもはや専門家だけの話ではなく、事業計画や商品設計に普通に入り込んでくる論点なんだと実感します。また、外部不経済を数値で見える化し、投資とメリットを比較するフレームは、サステナビリティを“コストとして扱うか、成長機会として扱うか”の判断にそのまま使える感覚がありました。 さらに、食料確保やサプライチェーンの変化など、放置すれば企業も生活者も確実に巻き込まれるテーマを扱いながら、やみくもに危機感を煽らないのも良いところです。どの部分を改善すればインパクトが大きいのか、事業の入れ替えをどう計画すべきかなど、現実的に考えるための視点がいくつも拾えます。 特に、仕事で「サステナビリティを事業に落とし込む役目をなんとなく背負ってしまった人」には刺さると思います。抽象と現実のあいだで迷うとき、地図として手元に置いておける一冊でした。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第2章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの35%が集中しています。
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