
Net Positive ネットポジティブ 「与える>奪う」で地球に貢献する会社
ポール・ポルマン、アンドリュー・ウィンストン、三木 俊哉、魚谷雅彦
日経BPマーケティング (発売) / 2022-10
この本について
仕事でサステナビリティに関わっていると、「結局どこまでやればいいんだろう」とか、「理想は分かるけど現実が追いつかない」といったモヤモヤがつきまといます。目の前の制約と、社会の課題の両方を見ていると、自分の判断が本当に意味があるのか自信が揺らぐこともあります。僕自身もずっとそこでもがいてきました。 この本がすごいのは、企業が“悪い影響を減らす”段階で立ち止まってしまう理由を丁寧に言語化しつつ、その先にある「プラスの影響を出す」発想を現実的に示してくれるところです。例えば、クリーン技術が使えない地域に工場を建てるユニリーバの例など、トレードオフとどう向き合うかを具体的に描いていて、きれいごとだけでは終わりません。また、ゼロをゴールにするのではなく、地域や社員の健康を増やす方向まで視野を広げる考え方は、日々の判断基準を少し変えてくれます。さらに、個社では解決できない課題に「業界で非競争領域として取り組む」という視点も、実務に落とし込みやすい発想でした。 全体として、この本は「世界を救うには愛だ」なんて急にスピリチュアルなことを言うのではなく、企業がどうやって責任を負い、自分たちなりの進み方をつくるかを地に足つけて描いています。正解を配る本ではなく、考える方向を照らしてくれる一冊です。 特に、サステナビリティを“任務”として抱え込みがちな人に刺さると思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの32%が集中しています。
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