
永続孤独社会 分断か、つながりか? (朝日新書)
三浦 展
株式会社朝日新聞出版 / 2022-06-13
この本について
最近、人との距離感や「つながり方」がよく分からないまま、気づけば毎日を個人プレーで乗り切っているような感覚が続くことがあります。便利になったはずなのに、選択肢ばかり増えて、どれも自分の生活に定着しない。人間関係も働き方も、なぜか全部が短期的で消耗的になっていく。この本を読んで、あの感覚にはちゃんと背景があるんだと少し腑に落ちました。 三浦さんの『永続孤独社会』は、単に「孤独が問題です」と言う本ではなく、消費や都市の歴史まで含めて、今の自分の生きづらさの根っこを丁寧に説明してくれます。たとえば、消費がいつから「自分を満たすはずのもの」から「生産の一部」に変わっていったのか、その構造を知ると、なぜ私たちが“もっといいもの”を追い続けても落ち着かないのかが見えてきます。あるいは、シェアや情報の交換に人がよろこびを感じる理由も、単なる流行ではなく、所有とは違うつながりへの欲求だと分かると、自分の行動の意味づけが変わってきます。 さらに、著者が示す「共異体」という考え方も面白くて、固定化された共同体ではなく、入れ替わり続ける関係のなかで生きるという現代特有のあり方を、無理に肯定も否定もしない姿勢が救いでした。つながりをどう持つか悩んでいる自分にとっては、「いま感じている不自然さは、個人の問題ではなく社会の構造そのものだ」という視点が大きかったです。 日々の人間関係や消費の仕方にどこか違和感がある人、うまく馴染めない理由を言語化したい人には、かなり刺さる一冊だと思います。
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多くの読者は第3章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの26%が集中しています。
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