
コミュニティを問いなおす ――つながり・都市・日本社会の未来 (ちくま新書)
広井良典
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推定読了時間 約6時間10分
star総合評価 45/100
start序盤集中型
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この本について
人と人の距離感がつかみにくい時代だな、とよく思います。職場でも地域でも、必要最低限の関係はあるのに、どこか「自分はどこにも属していない」感じが抜けない。かといって昔ながらの濃いつながりに戻りたいわけでもない。僕自身、この中間に立ち尽くすような感覚をずっと抱えてきました。 『コミュニティを問いなおす』は、このモヤモヤを「社会全体の変化」として捉え直してくれる本でした。たとえば、今の日本で孤立が深まりやすい背景には、「ウチとソトの落差」が大きすぎる構造があること。さらに、都市でのつながりは理念やルールに支えられていて、情緒的な基盤が弱いため、関係が細切れになりやすいこと。そして意外にも、介護や教育のような“人を使う産業”こそが、これからの社会では経済的にも重要になってくるという視点。このあたりが、個人の悩みと社会の構造がつながって見える瞬間でした。 読み進めると、「自分が暮らす地域を、会社のようなメンバーシップで捉え直す」という発想が出てきます。大げさではなく、街との関係がふっと現実味を帯びるんです。見知らぬ人との関係が薄い日本社会で、どうやって“開いたコミュニティ”をつくるのか。そのヒントを地理や歴史の話と一緒に示してくれるのが、この本の面白さだと思います。 自分の居場所について考えることが増えた人、あるいは都市での孤立に薄く痛みを感じている人に、静かに届く一冊です。
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出版社による紹介
戦後の日本社会で人々は、会社や家族という「共同体」を築き、生活の基盤としてきた。だが、そうした「関係性」のあり方を可能にした経済成長の時代が終わるとともに、個人の社会的孤立は深刻化している。「個人」がしっかりと独立しつつ、いかにして新たなコミュニティを創造するか―この問いの探究こそが、わが国の未来そして地球社会の今後を展望するうえでの中心的課題となろう。本書は、都市、グローバル化、社会保障、地域再生、ケア、科学、公共政策などの多様な観点から、新たな「つながり」の形を掘り下げる大胆な試みである。
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