
昭和の参謀 (講談社現代新書)
前田啓介
講談社 / 2022-07-21
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推定読了時間 約5時間5分
star総合評価 45/100
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この本について
仕事で判断を任されたとき、どう準備しても「これでいいのか」と落ち着かないまま走り出してしまうことがあります。しかも、いざ問題が起きると必要以上に悲観的になってしまう。頭では分かっていても、心のクセはなかなか変わらないんですよね。僕自身も同じようなループに何度もはまってきました。 『昭和の参謀』を読んで印象的だったのは、歴史のなかで実際に判断の重圧を背負ってきた人たちが、どんな姿勢で物事に向き合っていたかが、とても生々しく描かれているところです。例えば「悲観的に準備し、楽観的に対処せよ」という瀬島の言葉。これは精神論ではなく、準備段階で徹底的に最悪を想定しておくことで、起きた事態に呑まれないための“態度”として語られているのが腑に落ちました。また、判断の誤りを個人に押しつけるのではなく、組織そのものの構造を検証する視点も出てきて、ミスの原因を「人の性格」で止めない大切さを改めて考えさせられます。 さらに、参謀とは「決定権を持たない立場で、長の主観を補う存在」であるという話は、上司との距離感に悩む人にはかなり効くと思います。前に出すぎても、引きすぎてもチームが迷う。その絶妙なラインをどう保つかが、具体的な語り口で描かれていて、現代の職場にもそのまま置き換えられます。 自分の判断基準を整えたい人、あるいは「組織の中でどう立つべきか」を考えている人には、静かに刺さる一冊だと思います。
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出版社による紹介
石原莞爾、辻政信、瀬島龍三……「日本の頭脳」たちの栄光と蹉跌に迫る! 「七人の参謀を通して、昭和陸軍の功罪を問う。多角的な取材で、人間像を探り、戦時下、戦後の生き方を次世代の目で活写する。歴史の黒子である参謀のありうべき姿とはどのようなものか。本書はその一方向を示す。歴史の評価に耐えられる参謀とは誰か!」――保阪正康氏 「かつて光を浴びた陸軍参謀たち。彼らは敗戦後の暗転した状況にどう向き合ったのか。戦後史の見過ごされてきた一面が、豊富な資料と地道な取材によって掘り起こされる。批判を込めながら理解しようとする取材対象との微妙な距離感がいい」――戸部良一氏 陸軍大学校を優秀な成績で卒業し、右肩から参謀懸章をさげ、軍の中枢で、戦略、謀略、戦術を駆使し、作戦を立案してきたエリートたち。国家が総力を挙げて養成した俊英たちには、時に独断専行、大言壮語の形容詞がつきまとった。はたして彼らは、どのような人生を歩んだのか。遺族、関係者の証言をもとに、軍服を脱いだ後の生き様にも迫り、日本社会にとって、参謀とは何だったのかを考える。 ●エリートを養成した陸軍大学校の教育とは? ●参謀という仕事の中身 ●参謀本部の特権意識 ●石原莞爾が満洲事変で火をつけた「下克上」 ●作戦指導の中枢・服部卓四郎たちの再軍備計画 ●「作戦の神様」辻政信の孤立 ●瀬島龍三がシベリア抑留で得た人生観 ●統制派の経済参謀・池田純久の「国づくり」 ●「台湾沖航空戦」の内実を見抜いた情報参謀・堀栄三 ●八原博通の合理主義が情緒的な精神主義に敗れた沖縄戦 ●戦後社会はなぜ参謀を受け入れたか
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