
極限の思想 ラカン 主体の精神分析的理論 (講談社選書メチエ)
立木康介、大澤真幸、熊野純彦
講談社 / 2023-01-13
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推定読了時間 約6時間10分
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この本について
日々の仕事や人間関係で、「結局、自分は何に振り回されているんだろう」と立ち止まることがあると思います。相手の反応に過剰に揺れたり、自分でもよく分からない衝動に悩まされたり。原因を言語化しようとしても、どこか地面のない場所を歩いているような感覚が残ることがあります。 この本は、その“つかみどころのなさ”を無理に説明しようとはしません。むしろ、私たちがどうして「出会い損ない」によって構成されているのか、なぜ〈他者〉に真理を求めながら、その〈他者〉にも欠けがあるのか、といったところに丁寧に光を当ててくれます。対象aが三つの領域をつなぐ役割を果たしているという話や、言語の場としての〈他者〉が実は保証者になりきれないという指摘は、日常で覚える不一致感にそのままつながってきます。 読んでいて一番おもしろかったのは、「構造に決められているのに、最後は自分の同意が必要になる」という主体の立ち位置です。どうにもならない部分と、自分で引き受けるしかない部分の境界が少しだけ見えるようになる。この“視界の変化”が、悩みを即解決するというより、立ち止まり方を変えてくれる感じがあります。 自分の中の説明しきれない違和感を、ちゃんと扱いたい人に刺さる一冊だと思います。
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出版社による紹介
大澤真幸・熊野純彦責任編集「極限の思想」第6回配本。 精神分析家ラカンは人間をどのように捉えたのか。フロイトの「無意識」「事後性」など諸概念の可能性を掬い上げ、アリストテレスの原因論を足掛かりとして、新たに練り上げられる独創的な概念。 〈他者〉=シニフィアンの導入はいかに「主体」を原因づけるのか。またそこに構造的に内在する「欠如」はどのように「主体」に責任を引き受けるよう迫るのか。 原因と因果性をめぐる思考の果てに到達する、象徴界に穿たれた現実界への開口部とは? 【目 次】 序 章 精神分析家ラカンの軌跡 第1部 アリストテレスにおける「原因」 第一章 四つの原因 第二章 アウトマトンとテュケー 第三章 質料と偶然 第2部 ラカンにおける原因と対象 第一章シニフィアン因果性の三平面 第二章ラカンにおけるテュケー 第三章 原因としての真理、対象の機能
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